フラワステラ

すきなことを、すきなだけ考えて、読んで、書く。

『バスタフェロウズ』感想 〜スケアクロウ〜



 Switchで『バスタフェロウズ』を始めた。

 最初は体験版をやってみるだけのつもりだったが、気がついたらフルで一本購入していた。後悔はしていない。

 洋ドラの雰囲気を漂わせるこの作品は、音楽やセリフの入れ方、テンポ、画面全体の色バランスなど、工夫の凝らされた点が多く、プレイが単純に楽しい。飽きずに進められるが、いつのまにか時間を忘れて熱中してしまうことは難点。


 今回はスケアクロウルートを終えたので、その感想を書き残しておく。ルート終了後の勢いでバーっとメモのように書いたものなので、読みにくいかもしれない。でもやはり後悔はなく、晴れ晴れとした気分でいる。

 基本的には、箇条書き。




スケアクロウ ルート 感想〜



・素直に選択肢を選んでいったらクロちゃんのルートにきた。分岐確定タイミングが猫の名前決定より前にわからなかったので、「ジンジャー」の呼びかけで猫が返事した時はびっくりした。



・クロちゃんの不在時は彼の椅子で丸まって眠るという猫に、猫を飼っている身として親近感を覚えた。そう、猫は人間の普段いる場所に自分の匂いをつけておくのだ。しかも人間のいない時に。そしてきっと、何食わぬ顔でクロちゃんの帰宅と同時に椅子を降り、そこに座るクロちゃんのズボンには猫の毛がつくのだろう。その光景を見たテウタがくすくすと笑うところまで想像して、無事に可愛さと微笑ましさでわたしは霊体化した。



・クロちゃんの家で猫を飼うとなった時に、「無理無理無理無理」と断固拒否するクロちゃんと「お願いお願いお願いお願い」を「無理」と同じ数だけ頼み込むテウタの光景がコミカルかつ家族のように気安い、なんてことないやりとりに思えて嬉しかった。

 かと思えば、sideBのピクニックでぬかるみから脱出するシーンでは、テウタの(もっとアクセル踏めと)「言った言った言った言った」VSクロちゃんの「言ってない言ってない言ってない」バトルにおいて、テウタが1回分、回数で勝っている。きっとこれは、お互い対等ではあるけれど肝心なところはテウタに敵わないクロちゃんの描写。こうやって、本編を読んできたことが無駄でないと思えるような仕掛けをいくつも施していると分かってさらに感じ入った。



・序盤から、「ただいま」「おかえり」など家族のやりとりを新鮮に感じるクロちゃんと、その家族として笑顔で言葉を交わすテウタのやりとりは心が温まる。

テウタは友達と家族を一番大事にしてきたからこそ、そうしたやりとりの中にはまっすぐで深い愛情や親しみがより込められているのかも。

 他の仲間達だって、テウタが来る前も挨拶していたし、「我が家」と程度の差はあれど帰属意識を持っていたことはわかる。優劣の話をしたいのではなく、テウタの挨拶や言葉に宿る親情がクロちゃんの家に入ってきたことで、仲間達が家族のようなやりとりをする機会が増えたのかもしれない。だからこそ、クロちゃんの心に残ったのだと思う。長すぎない本編中の分量に、そういう過程の描写を丁寧に織り込んであった。それが感じられて、素直に嬉しかった。



・クロちゃんは緊張や突然のハプニングにとても弱いけれど、素早い手際と優れた技術で皆を支えるお調子者。頭の回転が速く、優しい一面も持っている。

 その分、誰よりも早く(自分なりの)結論に到達して現状の打破を諦めることも。水中で踠くのをやめたシーン以外にも、早くから諦めをつけるクロちゃんの性質は随所に表れている。たとえば、ヴァレリーお姉様には逆らえないと即理解して従っていたところ。たとえば、事件がひと段落ついてクロちゃんとテウタの間柄が深まりつつあるsideBでも、カイルさんが時間通りに来ないとなったら「大丈夫だから」と父との時間を諦めるところ。

 テウタはそんなクロちゃんのことを、懸命に信じ抜いた。恐怖や疑問が消えなくても、自分にも言い聞かせるように「絶対」クロちゃんのことを信じようとしている姿は、クロちゃんにはどう映ったのだろう。それは彼にしかわからないことだけど、テウタやリンボを倣って「分かろうとする」なら、きっとクロちゃんはクロちゃんで怖かったと思う。不確かな自分に対する恐怖や不安。クロちゃんの知らないスケアクロウを目の当たりにしても、そばを離れずに信じてくれるテウタの分かろうとする姿勢への疑い。そういったものが腹の中で強く痛みを放つ。腹、つまり自分の真ん中がモヤモヤしているのを、聡明な彼は自覚できてしまうからまた苦しい。多くは語られていないから、これは全てわたしの想像でしかないけれど、テウタはクロちゃんの感じているもの、抱えていたものを少しずつ分かっていったがゆえに最後まで辿り着いたのだと思う。



・本編中に何度もヘタレまくるので、全キャラ中最も多くボイスが聞き取りにくい箇所を有しているのではないかと勝手に思っている。演者さんが云々というわけではなく、クロちゃんがしどろもどろしやすい人なのでしょんない。そういう肝心なところでもヘタレな部分が、本編で味わう悲しさや辛い気持ちをほどよく緩和し、さらにクロちゃんのことが好きになるきっかけにもなった。音量を少し上げて、もごもごしてるセリフを聞くのも彼の人となりに近付いている気がして楽しい。



・sideBのピクニックで、テウタのサンドイッチをクロちゃんが「世界一だ」と明るく笑うシーンは思わず嗚咽が漏れてしまった。この「世界一」の言い方が少し幼げで、普段の声よりもさらに子供らしい明るさとまっすぐな響きを持っていて、クロちゃんの嬉しさがたくさん伝わってくる。

 裏社会のボスみたいに、在宅のままでも世界を動かせるような気がしていたと語るクロちゃんから「世界一」という言葉が出てきたのも感慨深い。それがクロちゃんの中で最高の言葉なのだと思う。

 エクストラエピソード『世界一のチーズインハンバーグ』で、テウタが同じ「世界一」という言葉を返すのも可愛い。



・泣き崩れそうになったシーンその2:sideA終盤、電車の中で泣きながらカイルさんにテウタのことを話す場面。

 この時点で既に手を尽くしたクロちゃんにとっては、作戦が成功して助かるかどうか不安な気持ちよりも、テウタへの想いがもう遥かに大きい。だから、父親の「きっとうまくいくよ」という励ましには「違うんだ」と答えた。きっと彼女ならメールの意図を理解してくれると信じきっている。それはつまり、テウタがそれまでクロちゃんに向けてきた信頼へ、彼はこの大事な場面でまっすぐ応じ、返したということ。皆よりも早く諦めて逃げ道を探していたクロちゃんが、ここでテウタや自分を信じ抜く。死にたくない、怖くて仕方ないという気持ちを持ちながらも、諦めない。そのことが何よりも喜ばしかった。

 これまでクロちゃん自身の言葉ではハッキリ伝えてこなかった、テウタへの「大好き」という想いを、(彼の言った「明日目覚める理由」に擬えるなら)「生き残る理由」として腹に据える姿に胸を打たれた。そんな息子の想いに寄り添う(=テウタのように「分かろうとする」)父親の姿もまた、画面越しのこちらにまで優しい気持ちを思い起こさせた。それはきっと、誰かに、自分の大切な人に優しくしたい想いであり、家族や友達に向けるものと似ている。

 「テウタに、大好きだって、言いたい」のところは涙声なのに、「大好き」のところで息を取り直し、言葉が大事に読まれているのもまた素敵。



・まだはっきりと理解できていないのは、クロちゃんがテウタの首を絞めた理由。

 クロちゃんは、自分のせいで誰かが死ぬのも、自分が殺されるのも怖がっていた。ゆえに、人への干渉を断ってひとり膝を抱え、世界を閉じることもあり得たが、そうはならなかった。なぜだろう。わたしの解釈は、クロちゃんの中に次のような式が生まれたからなのではないかと思っている。


→「自分のせいで他人が死ぬことへの恐怖」+「死にたくない」=自分が死なせようとしている他者を排除し、その罪や重責から逃れようとした。また、過去に犯してきた身に余る罪の重さに耐えかね、それを自分の死と結びつけた。ここでクロちゃんの考える死とは、罪による圧死。


スケアクロウscarecrow)=かかし。こけおどし。

スケア(scare)=臆病な。

偽名を名乗り始めたのが6年前の一件以降だとしたら、クロちゃんの名前にその理由が込められているような気がしてならない。



・初めての「違う世界じゃない」クリスマスやニューイヤーイヴは、クロちゃんにとって言葉で言い尽くせないくらい素晴らしいものになっていたらいいなと思う。

 きっとテウタが色々なイベントごとの楽しみ方、今までの思い出、これからやってみたいことをたくさん、たくさん話すのだろう。溌剌と輝くテウタの可愛いその横顔を眺めながら、クロちゃんは穏やかに笑みをこぼしているかもしれない。あるいは、あまりの可愛さに余裕をなくして照れながら、幸せそうにはにかむ。それから、感情を言い尽くせないかもしれなくても、クロちゃんは彼なりの言葉でテウタに気持ちを伝える。現実感がないと笑う彼の言葉に、テウタは冷たく大きなその手を強く握って、また「本物ですよ」と笑い返すのだろう。そこまで考えて、わたしはsideA終盤のごとく大爆発した(例えが悪い)。可愛い。



・爆発案件その2:エクストラエピソード『世界一のチーズインハンバーグ』でハンバーグを焼いているときのやりとり。

 チーズインハンバーグ食べたかったの!と喜ぶテウタ。これは後から思えば、この時点でテウタはクロちゃんの作る料理とその準備にどれほど労力をかけたか知っているにもかかわらず、素直に声を弾ませていたあたり、テウタからクロちゃんへの親愛度合いがよく分かる。そこにいつものような照れやきょどりを出さず、穏やかに(……そうだろうと思ったからだよ)と笑むクロちゃんが非常にカッコよかった。テウタからもカッコいいと言われて、ますます微笑ましい限り。また、いつも言いかけては止めていた「可愛い」を最後はテウタ本人に伝えるクロちゃんもカッコいい。言葉や態度がというよりも、自分の気持ちを自分なりの言葉で一生懸命に伝えているさまを喜ばしく思う。


 ハンバーグを焼いているクロちゃんの近くに駆け寄ってくるテウタ。悪戯っぽく「手つきがプロっぽいですねえ」と見上げてくるテウタ。俯いたまま腕に抱きつき「スケアクロウは世界で一番カッコいいよ」と笑うテウタ。もはやゲシュタルト崩壊さえ喜ばしくなるほどの可愛さに、クロちゃんとこっちのライフはもうもちません。


 「俺はテウタと付き合ってるし、テウタは俺の彼女だし、手だって繋いだし、キスだってしたことはある。」と自分に言い聞かせるような口ぶりで事実言い聞かせてるクロちゃんもまたかわいらしい。なのに、その後すぐ「俺ばっかり」と他の仲間達と自分を比較し、しまいには「なぜテウタは俺のこと好きになってくれたんだろうなあ……」とまで思考を飛ばしてしまうので、思わず八の字眉になってしまった。

 クロちゃん本人も言っていたように、テウタとの日々に幸せを感じるほど、それから先は悲しいことばかりなのではないかと不安が増すということなのだろう。それでもテウタは、やはりそのたびに幸せのハードルをどんどん飛び越えていくだろうし、2人でそうしていけばいいとクロちゃんが笑える日が来ることを願う。

 テウタが可愛すぎて撃沈する単位を仮に1クロちゃんとしたら、多分このエピソードだけで優に50クロちゃんは飛んでる。どうにかなりそう。



・sideBの初運転や、『世界一のチーズインハンバーグ』での料理など、クロちゃんはテウタの隣で新しいことに挑戦しているシーンがだんだんと増えてくる。無理だと思っていたことも、テウタに手を引かれてやってみる。結果はどうあれ、あとに残るのは、自分でやってみた、挑戦してみたという記憶。きっとそれはクロちゃんの目指す「強さ」に橋をかけるはず、とわたしは信じる。





 ひとまず内容や感想を忘れないうちに書き殴ってしまったものだけど、残したいので残す。また他ルートを終えたら、その都度書いてみたい。


 お読みくださった方はありがとうございました。



マクロスクロスオーバーライブ 雑記

 

 こんにちは、花須寺です。

 

 6/1(土)・6/2(日)の2日間で開催された

 2019@幕張メッセ

 2日目のほうに行ってきたので、忘れないうちに遺言感想を残します。

 

 上の文字色は時系列順のキャライメージカラーをループさせています。

 マキナとミレーヌの色が一種しかなかったこと、そして『zero』はともかく『Ⅱ』の色を入れなかったことについては謝罪の言葉もありません。前者についてはともかく、後者は「~2019」までの字数で出演者のカラーループを2週目でぴったり収めるための措置です。

 

 到底一言で言い表せる内容ではないのですが、記事を全文読まずとも伝わるように一応言っておきます。

 

 「ヤックデカルチャー!!!!!!」

感想、もうこの一言でいいんじゃないかな。

 

 

 それでは、覚えている順に書き連ねていきます。

 以降は公開されているセトリを参照していますが、全曲に言及するのではなく、自分の印象深かった箇所のみを書いていくことにします。

 

リンク

6/1セトリ→https://aniuta.co.jp/contents/247247

6/2→https://aniuta.co.jp/contents/247250

 

 

↓ここから先、ライブの内容もそれ以外の話もありますので予めご了承ください。

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「翔んで埼玉」雑記

こんにちは、花須寺です。こう書いて「かすてら」と読みます。

 

先日、映画を見てきました。

その名も「翔んで埼玉」

忘れないうちに、感想などをまとめておきます。毎度のことながら、丁寧語の文体で書こうとして失敗していますが気にせずどうぞ。

※ネタバレについては考慮せずに書くので、未視聴の方は自己責任での閲覧を宜しくお願いします。

 

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「心のない世界」考察 ※2018秋会誌に寄稿

 

こんにちは、ポケモン初心者の花須寺です。

先日QRパでレートに潜ったところ、ピキーンだの文字外しだのはまだ納得できるのに検定不正解は納得いきませんでした。非常に勉強になりました。もっと回数をこなして深慮を欠かない立ち回りができるよう色々試してみたいです。

 

今回はサークルの会誌に寄稿させていただいたものを転載します。

上記のように構築記事が書けない身で会誌を書いてみたいと思い上がった結果、ストーリーやキャラクターの考察をすることにしました。(※当会誌を手に取ってくださった方にとっては既出内容です)

 

テーマは、アカギの目指した世界は本当に「心のない世界」なのか。

 

 

テーマ選択の経緯など

 自分にとって思い入れの深い作品の一つである第四世代(DPt)で記事を書くきっかけとなったのは、USUMのRR団イベントでした。DPtプレイ当初は、アカギが何を目指しているのか・どういう人物であるのかというところに目を向けることなくストーリーを終えていました。共感も不満もなかったのは不思議ですが、当時の自分が何を考えたのか残っていない以上、どうしようもありません。

 それから時間が経ち、USUMにてアカギが登場。他のボスたちと同様、自らの理想を叶えた瞬間にフェスサへと転送されてきた風体で彼は自分のいた世界を「心のない世界」にしてきたと言います。その話を聞いた時、改めて「心のない世界」が酷く曖昧な概念であることに気付かされました。なにしろ、どうすればその世界が完成したのか「確かめる」ことが難しいからです。仮にそうした世界が出来上がったとして、アカギはそれをどうやって確認するのか。

己から湧き上がる憎しみや怒りに対応しきれない部分のあったアカギに内省的な態度は見受けられず、自分の現状から目をそらしているようにもとれました(「いま わたしが かんじている いかり にくしみ いきどおり…… この みにくい かんじょうは ふかんぜんな こころの せいだ!」やぶれたせかいでの台詞より)。

したがって、彼は「心のない世界」を自分の状態によってではなく、周囲の人間やポケモンを見て確かめる可能性が出てきます。もう少し言えば、そうした手段によってしか確認できない程度のものなのかもしれません。

 

以上のような考えから生まれた考察になります。

なお、考察という堅苦しい名前に見合った体裁を保つため、文体が「だ・である」になっていますが、そんなものは書いているときの気分で決めるので 気にせずお進みください。

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平ジェネFOREVER 雑記(※バレ注意)

 

 

※映画の内容・それぞれのテレビシリーズにおけるネタバレになるかどうかを考慮せずに書いたものになります。とっておきたい何かしらの楽しみをお持ちの方は、予めご了承ください。

 

 

 

 

 

 先日、映画を見てきました。公開日は2018年12月22日(土)。

その名も

『平成仮面ライダー20作記念

 仮面ライダー平成ジェネレーションズ

 FOREVER』

 

 

感想を述べる前に、これを見ることになった経緯のお話を。

 

 

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お気に入りの17曲

 

 

こんにちは、花須寺です。

 

寒い日はもっぱら葛湯と源氏パイ、コーヒーでぼんやりと星見のお茶会を気取って外に出るのがお気に入り。

そして誰にともなくとんぼを撃ち、誰とも知らないままタスキを削って室内に戻るまでが趣味です。

雪の降らない土地の民はこうも軟弱だからいけない。ふとん万歳。

夏は熱中症、冬は風邪でダウンするのいい加減やめたい。

 

 

さて、某呟き処にてタグへのご反応を頂き、ありがとうございました。

今回はその声にお応えすべく、筆を執った次第。

標記通り、17についてそれぞれ書きたいことを書きたいだけ書きました。

色々言いたいことはありますが、まとめると「聞いてみてくださいな!」の一言に尽きます。

改行などの読みやすい仕掛けも、順番をつけた意味も、ほぼありません。

ただ、題字の色を工夫して考えるのは楽しかったのでごらんください。

なにかピンとくるものがあったら握手。

 

では、お時間のあるときにでもどうぞ。 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーキリトリセンーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

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